2015年も終わりですね。今年も沢山の皆様にお世話になりました。関わってくれたすべての皆様に感謝致します、今年も一年ありがとうございました。
今年の大きな出来事としてはやはりPOP JACKER vol.9の開催、そして楽曲提供したアイドルの全国流通音源リリースが大きなトピックでしょうか。
この記事のタイトルは私がprincipal!に提供した"Melody Gazer"という曲の一節ですが、今年は音楽というものがいかに「人への影響力があるか」を実感した年でもありました。
NO MUSIC NO LIFEなんて標語がありますが、実際人間にとって音楽なんて無くても生きて行けるし、娯楽のひとつに過ぎないわけです。それでも、人それぞれ音楽に対する価値観の重さは違っても、少なからず生活に良くも悪くも影響している事も確かです。私は音楽に魅せられてしまって以来、DJをして紹介したり、自ら生み出したりしながらすがって来た身としては音楽に何度となく救われていました。
しかし、前回の近況の投稿から間もなく私の父は亡くなりまして、それから二ヶ月が経ちました。このように本当の窮地に立たされた時、今まで聴いてきて助けてくれた音楽なんて何の助けにもならない事を痛感しました。父の容態が日々変化する中、四六時中緊張している状態になって大きな音でも不安を煽られる感じに体がなってしまいました。その不安から、自分の好きな音楽程体が受け付けなくなり、再生するのも怖いくらいになりました。その時は無音状態も色々考えてしまって頭が痛くなるので、無理矢理ラジオや音楽の流れないPodcastを聴いて気を紛らわせていました。
けど、そんな時にこそ、ふと入って来た音楽のほんの一節にハッとしたり、いつも好きで聴いていた音楽が日常を取り戻してくれたり。音楽は勝手にどこかに行ったりはせず、どんなときも寄り添っていてくれる存在であると。あぁ、やっぱり音楽が鳴ってないとだめだなと、改めて痛感した時期でもありました。またここでも音楽に救われていたわけです。
先日のトークイベントでNegiccoのプロデューサーであるconnieさんが"圧倒的なスタイル"という曲の事を「夢を捨てきれない自分自身への応援歌でもある」と紹介していて、自分にとってまさにその曲が"Melody Gazer"という曲だなぁと思いながら聞いてました。押しつけみたいになってたらごめんなさい。
バンドがやりたくて中学の時に楽器を手にし、けどずっと組めずにいて、一人でも活動できるDJのスタイルを見つけて、自分の居場所を作るためにPOP JACKERを立ち上げた。そうやってもがきながら活動を続けていたら、こうして曲を作って世に放てる機会を頂けた。
「いい歳して…」なんて誰かに哀れだと思われてたとしても、音楽をずっと辞めなかったから、もがきつづけてみたから、少しずつ自分の世界が変わっていって、今の自分がいる。色んな音楽を聴いて、色んな気持ちを知って、数えきれない程の影響を受けてきた。少なくとも自分はそうあり続けてきました。
この"Melody Gazer"という曲には「君」が出てきません。「僕」と、理想とする「もう一人の僕」との葛藤、って感じでしょうか。そこからの一歩を踏み出す勇気が生まれる夜明け前、そんなイメージですかね。この曲を聴いて、何でも良いから何か感じてもらえたら、それほど嬉しい事は無いです。歌ってる本人達も、何か感じてくれていたら嬉しいです。それが、目には見えない所謂"魔法"みたいなものかなぁと、ありきたりな表現ではありますが思ったりしたわけです。
そんな感じで、音楽の影響力を再確認した2015年。2016年は、改めて音楽と向き合って、少しでも多くの人の力になれるような良い曲を生み出していきたいです。2016年もよろしくお願いします!
【Melody Gazer】
さっき浮かんだメロディが どうしても思い出せなくて
あぁ、またこんなもんかって諦めて
何か掴んだ気がしても 砂のようにこぼれてしまう
あぁ、綺麗だななんて ほらまたそれで良い事にしちゃて
楽しい時も辛い時も寄り添っていてくれる歌は魔法かな
魅せられてしまったみたい
誰に教わった訳でもなく僕らは歌を歌うようになる
何もないと思ってた時に見つけた宝物
このメロディで街が踊る そんな事考えたりして
さぁ、ディスコグラフィを彩ろう 僕を待ってる僕がいる
いつまでだって星空に 憧れなんて抱いちゃって
あぁ、どうせ届かないやって投げ出して
それでも近づくくらいなら 出来るような気がしてしまう
あぁ、哀れだななんて ほらまた性懲りも無く走って
このメロディを見つめながら 悩んだまま立ち止まる
それでも届けたい想いを歌に乗せて
強がりを承知の言葉が今ここで光り輝き出す
伝えたい事なんて本当はそんなに難しくない
このメロディを誰かが歌う そんな事思ってたりして
さぁ、バイオグラフィを書き足そう 世界が回る音がする
呆れるくらいの勘違いも手なずけちゃう程
明日には何か変わるかもってどこかで信じてる
誰に教わった訳でもなく僕らは歌を歌うようになる
何もないと思ってた時に見つけた宝物
このメロディで街が踊る そんな事考えたりして
さぁ、ディスコグラフィを彩ろう 僕を待ってる僕がいる
さぁ、光るトロフィーを捕まえよう 僕の待ってるその場所で
さっき浮かんだメロディがどうしても思い出せなくて
でも、まだもがいてみようって、そんな想いを乗せて紡いだ歌だよ